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経費精算システムのメリットとデメリット

経費精算システムは、紙による経費精算業務を劇的に改善し、効率的なバックオフィス業務を実現できるツールです。
経理部門だけでなく、経費精算を行う従業員の皆様、承認者である管理職の皆様の業務環境も改善でき、従業員満足度(ES)の向上にもつながります。
一方で、万能ではないことも事実ですし、せっかく導入してもうまく活用されないケースも散見されます。
本ページでは、クラウド型の経費精算システムがもたらすメリットとデメリットを概観し、導入の是非を検討する際の一助としていただきたく存じます。

このページの目次


【メリット】経費精算システムの導入で、業務はこう変わる

紙の経費精算プロセスで生じる問題の解決・解消

1.場所と時間の制約

経費を紙で申請しなければならない以上、そのために事務所に帰る必要があります。
出張の多いお仕事の方には、経費精算のため直行直帰が叶わなかった経験のある方も多いのではないでしょうか。
専用の申請書に手書きで記入し、領収書を添付し、上司の承認を得るために提出します。
場合によっては、離れた場所にいる上司や、経理担当部門への社内便の発送などの手続きも伴います。
申請を受けた上司は、定められた基準に基づいて書類をチェックし、不備があれば差し戻し、問題が無ければさらに上申、あるいは経理部門へ提出します。
全て書類ありきのため、紛失や汚損のリスクを抱え、移動のための時間をかけながら情報がリレーされていきます。

2.アナログの制約

まず、申請者には紙に手書きする負担があります。
長期の出張ともなれば、一度に書かなければならない用紙の量もかさみ、数十分から1時間以上かけて仕上げていくことさえあります。
また、書類に記載された経費の情報は、最終的には会計システムへの入力が求められます。
手作業のため、読み誤ったり打ち間違えたりするリスクがあることから、慎重な作業とチェックが要求されます。

経費申請者の負担軽減

経費精算システムを導入すれば、場所と時間の制約、アナログの制約が共に解消され、非常に楽になります。
インターネット環境さえあれば、どこにいても申請手続きができます。
経費精算は「事務所でないとできない仕事」ではなくなるため、例えば商談の合間の隙間の時間に、スマホで簡単に申請を済ませることができ、事務作業が溜まりません。
また、サービスによっては、レシートをスマホのカメラで撮影するだけで、金額や日付を読み取る機能が付いており、入力作業自体が非常に少なくて済みます。
ただし、一時的には新たなシステム利用のための習熟や学習の負荷がかかります。負担軽減の度合いは、入力画面の使い心地にも大いに左右されます。

承認フローの迅速化と承認者の負担軽減

申請を受ける立場の方も、申請者同様、時間と場所の制約がなくなることで、経費精算の仕事が格段に楽になります。
紙の現物を確認する必要がないので、出先からでも自身のスマホやパソコンで簡単に承認できます。
事前に設定すれば金額要件などの規程違反に関しても自動的に検出したり、差し戻したりできるため、見落としの不安も減らせます。
また、差し戻す時もボタン一つ。任意のコメントもつけられるため、在席のタイミングを伺って本人の机に出向いたり、説明したりメモを手書きしたりする手間がかかりません。

経理担当者の負担軽減

金額や日付の情報は既に入力されたデータの状態で流れてきます。改めて手打ちしたり、照合したりする手間がありません。
システム側で事前に費目と勘定科目との結びつけをしておけば、申請内容に応じて自動的に仕訳データを作成できます。
システムから出力したデータを会計ソフトに読み込むだけなので、手入力に伴うミスが起きませんし、大幅な時間短縮になります。
また、支払情報をFBデータ(振込データ)として出力することができ、精算業務はあっという間に完了します。

得られる便益を金額換算すると

現状の業務に費やしている時間を人件費に換算して積み上げていきます。
例えば、楽楽精算を運営する「株式会社ラクス」の調査によると、従業員数100名規模の会社では、年間300万円のコスト削減が可能と試算しています。

訪問先1件につき3分の入力時間を要すると仮定し、営業担当者が50名、1人あたり月10件の訪問があった場合は10件×3分×50名=1,500分、時間にすると25時間を経費精算の申請のみに費やしている計算となります。
その他にも、承認するのに何人で何分、経理担当者が入力するのに何人で何分……と加算していきます。
なお、一般的に経費精算システムを導入すると、手書きの入力が排除されるため、1件当たりの入力時間は半分以下になります。
もちろん、紙代や印刷代、輸送費や保管に関するコストも省けます。
ただ、これらの「係数」は、出張旅費などの精算頻度や、そうした業務に携わる従業員様の数などによって大きく変動します。

計算の例)従業員数30名、営業担当10名の想定

申請業務:10件×3分×10名=300分=5時間→人件費換算:2,000円/1時間→10,000円/月
承認業務:100件×2分×1名=200分=3.3時間→人件費換算:2,500円/1時間→8,250円/月
経理業務※:100件×4.5分×1名=450分=7.5時間→人件費換算:2,000円/1時間→15,000円/月
※経理業務の定義:証憑との照合~仕訳入力~証憑の整理保管
その他、申請様式の印刷に係るコストとして100件×5円の500円を加算
⇒月間 33,750円、年間405,000円を経費精算業務に費やしている計算に

経費精算システムを導入すると…

申請業務:10件×1分30秒×10名=150分=2.5時間→人件費換算:2,000円/1時間→5,000円/月
承認業務:100件×1分×1名=100分=1.6時間→人件費換算:2,500円/1時間→4,000円/月
経理業務:100件×2分×1名=200分=3.3時間→人件費換算:2,000円/1時間→6,600円/月
⇒月間 15,600円、年間187,200円

システム導入前と導入後の費用の差額=投資によって得られる便益の217,800円よりも、システム利用料が下回れば、業務改善効果が見られる=投資対効果がプラス、と評価できます。

厳密には、浮いた時間がそのまま全て生産的な活動に振り向けられるとは言い切れませんし、人件費は直接削減できるものでもありません。
一方で、上記計算の中にミスや手戻り、差し戻しに要す時間は考慮しておりませんので、さらに効果が大きくなる可能性もあります。
従業員様の業務負荷は格段に減りますし、その分コア業務に集中して取り組む機会を創出することにも繋がります。


【デメリット】経費精算システムを導入した場合にもたらされる負の影響

利用料金の負担

前項では投資対効果の試算に削減できる時間、そこから生み出される人件費を用いましたが、これはあくまで想定の話です。
操作に慣れるまでは時間がかかりますし、残業でなければ、実際に浮いた時間の人件費を直接カットできるわけでもありません。
一方、システム利用料は確実に発生するコストです。利用料金に見合う生産性の向上効果を、利用者一丸となって創出していく必要があります。
また、一旦導入したとして、思ったような効果を上げられなかった場合は解約も検討することになりますが、いざ業務フローを変えてしまうと後戻りするにもエネルギーを要します。

業務見直しの負担

システム導入に伴い、既存業務の見直しは避けられません。
今、経費精算業務をどのように遂行しているのか、それをシステムにどのように適応させるのか。 システムではできない部分をどのように実現するのか、あるいは業務手順を改めることでその課題をクリアするのか。
お客様の数だけ課題があり、また解決策があります。
一時的ではありますが、担当者様にはこのような負荷がかかります。
システム化された先の「効率的な業務体制」という果実を手に入れるために、導入担当者には汗をかく覚悟が必要です。

導入段階における学習/社員教育に係る負担、社内浸透の難しさ

慣れないシステムの利用を開始するにあたっては、十分な準備と教育の機会が必要になります。
経費精算システムは、影響範囲が経理部門のみとはいかず、営業部門などの一般社員にも及びます。
特に経理部門における業務効率化・合理化効果については、前工程でシステムを正確に入力してもらえることが前提となります。
そのためには、社内メンバーのITスキルの水準を踏まえた導入教育の設計や、そもそも入力画面が親しみやすかったり、あえて機能が必要最小限に絞られている製品を選んでいく、といった配慮も求められます。
また、ベンダーによっては有償でこうした従業員教育、初期研修の代行メニューを用意している場合もあります。


経費精算システムの「効果と限界」を知っておこう

経費精算システムは、導入さえすればあまねく業務効率化の果実が得られる魔法の杖ではありません。
むしろ導入を決断した後、社内に浸透させるための地道な取り組みや、利用メンバーの習熟こそが重要です。
表面的な効果だけでなく、その限界と担当者に求められる働きを見据えつつ、自社に見合ったシステムの導入を検討してください。

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