紙とはなにか
皆さんは、紙をすいたことがありますか。
「すく」と言われてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
福井県や岐阜県など、古くからの和紙の産地に行くと、体験工房で和紙を作るワークショップが開かれている場合がありますが、そういったものに参加したことがあるとすぐイメージできるかもしれません。
コウゾと言われる木の樹皮を煮詰めて繊維を取り出し、これを網で濾して紙の形に仕上げていく過程、これが「すく」という行為です。
紙はもともと中国から伝来しましたが、その製法はおよそ2000年前の中国で確立されたと言われており、根本的な製法はコウゾで和紙を作る工程と同じです。
紙の原料は、近代化を経て木材から取り出した繊維を用いた「パルプ」に変わっていきます。パルプはコウゾを使った工程よりも効率が良く、大規模かつ大量に生産することができ、今日の紙の主原料となっています。
いろいろなパルプ
現在利用されているパルプの種類には、大きく以下の3種類があります。
1.木材パルプ
その名の通り、木材から抽出されたものです。
ミモザでお取り扱いしている紙のラベルシールは主に木材パルプで作られています。
2.非木材パルプ
まだあまり普及していませんので、想像がつきにくいかも知れません。
竹やサトウキビバガス(さとうを作る際に余る残りカス)といった、木材以外から作られています。
3.古紙パルプ
一度使われた紙を、パルプ(繊維だけの状態)に戻したものです。
異物を取り除き、漂白処理などをして、もう一度使えるようにします。
古紙パルプから作られた紙は「再生紙」と呼ばれます。
環境に配慮した紙とは
近年はSDGsが着目されています。
製紙業界ではそれ以前から、環境にやさしい製品や取り組みを進める事に対して力を入れて取り組んでいます。
それは、どうしてもパルプという原料の性質上、森林資源を大量に消費したり、紙をすく工程では大量の水や薬品を利用したり、そして全工程において大量の燃料を使ったりと、直接環境に対しダメージを与る営みであるという命題を背負っているから、とも言えます。
エコな紙
環境に負荷がかかる製紙という営みを、少しでも持続可能なものに変えていこうという試みが続けられ、現代では紙にも様々な選択肢が用意されています。
1.再生紙
環境配慮型商品として古くから盛んに利用されてきたのが再生紙です。
再生紙は、古紙パルプとバージンパルプ(新品のパルプ)を配合して作られます。
いわゆる古紙回収で集められる、新聞や雑誌、段ボールや牛乳パックなどをドロドロに溶かし、インクと紙の繊維を分離させ、バージンパルプを混ぜて再びすき直して製造します。
再生紙を表す記号がRマークで、Rの右側には数字が書いてあります。
この数字が、古紙パルプの配合割合です。
一般には古紙割合が高ければ高いほど良い製品のように思えますが、古紙はもともと印刷されていた紙を用いるため、どうしても白色度(用紙の白さの程度)が下がります。
これを抑えるため、蛍光剤や脱色剤など、大量の薬品を使用することになってしまうのですが、2010年代に入ると、これがかえって環境に良くないのではないか、と言われるようになってきました。
このため、再生紙に代わり、さらに環境に配慮した紙製品が生まれます。
2.FSC紙
日本語では「森林認証紙」と言います。
FSCは、Forest Stewardship Council(森林管理協議会)の略語です。
こちらは、再生パルプを使うのではなく、原料となる木材そのものの管理や、流通、後の再資源化(植林)までチェックしていこうという考え方です。
FSCは、限られた森林資源を適切に管理していくことを目的とした非営利団体です。
違法な伐採をしていないか、また、違法木材と適切に管理された木材が混ざらないか、原料となる木材を厳格にチェックし、クリアした紙製品に認証を与えています。
紙そのものの品質も、再生紙と異なり、使われている原料の成り立ちが管理されているだけであるため、バージンパルプ由来のものに劣ることはありません。
身近な例では、スターバックスやマクドナルドの紙器で採用されていますので、マークをご覧になる機会も増えてきているのではないかと思います。
ただし、森林管理の手間がかかっているため、価格は高くなります。
残念ながら、廉価な商品生産を旨とする当ショップでの取扱いは終了してしまいましたが、ヒサゴ製のFSC認証ラベルなら、別ショップながら引き続き取扱っております。
ラベルの可能性を広げる素材・フィルム
日本は高度経済成長に入り、豊かな繁栄を享受する中で、あらゆる製品の種類や仕様は細かく分化し、ラベルに求められる役割も複雑になりました。
そうした多様な要請に応えるべく、ラベルの材質自体も研究がすすめられ、紙以外のラベルの使用も広がってきました。
紙以外の素材の筆頭は、フィルム素材、とりわけポリエチレンテレフタレート(PET)やポリプロピレン(PP)です。
いずれも塩化ビニールに比べると耐久性に優れており、燃やす際に有害物質を出さないので重宝されています。
これらの素材は高価ではあるものの、水がかかる場所や、極端な高温または低温下で使いたいなど、木材パルプでは叶えられない要望を叶えるために開発されました。
世界有数の紙の大消費国に生きる者の責任が問われる
さて、2021年の統計では、世界で最も紙を多く使う国は中国、次いで米国、その次が日本とドイツです。
日本は、依然世界でもトップクラスに紙を多く使う国であると言えますが、昨今のペーパーレス化の流れの中で、その量は減少してきています。
一方、途上国ではどんどん消費量が増えているため、世界全体の需要量は右肩上がりのままだそうです。
日本でもFSC紙の利用は広まってきましたが、認知度で言えばまだまだ低いのが現状です。環境にやさしい持続可能な紙の利活用は、まだまだ緒に就いたばかりと言えます。
ラベルシール大百科
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